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BtoBの新規開拓の方法とは。手法ごとの費用感と、向いている会社

公開日:執筆:東京企画合同会社(先駆けくん運営)
BtoBの新規開拓の方法とは。手法ごとの費用感と、向いている会社

BtoBの新規開拓の方法は、自社から相手に届けにいく「プッシュ型」と、相手に見つけてもらう「プル型」に分かれます。どちらが合うかは、ターゲットになる会社の数、商材の単価、検討にかかる期間、社内で動ける人の数の4つでおおよそ決まります。

費用のかかり方も違います。プッシュ型は件数に応じて人件費や郵送料が増え、プル型は成果が出るまでの時間と制作の手間がかかります。手法ごとの費用感と向いている会社を比べたうえで、2〜3の手法を組み合わせて試すのが近道です。

BtoBの新規開拓は「プッシュ型」と「プル型」に分かれる

新規開拓の手法は、最初に動くのがどちらかで2つに分けられます。

プッシュ型は、自社が相手を選んで連絡する方法です。相手と時期を自社で決められるので、すぐに動き出せます。ただ、相手はまだ自社を知りません。断られる前提で件数を重ねることになります。

プル型は、関心を持った相手に自社を見つけてもらう方法です。相手の関心がはっきりしている分、最初の会話から本題に入れます。そのかわり、集客の仕組みが回り始めるまでに時間がかかり、相手が動く時期はこちらで選べません。

プッシュ型とプル型の違い
プッシュ型
  • 自社から相手に届けにいく
  • 相手と時期を自社で選べる
  • 件数に比例して手間が増える
  • 断られる前提で数を重ねる
プル型
  • 検索や紹介で見つけてもらう
  • 関心のある相手から連絡が来る
  • 仕組みづくりに時間がかかる
  • 相手が動く時期は選べない
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プッシュ型の主な手法

  • テレアポ:リストの会社に電話をかけ、商談の約束を取ります。
  • 飛び込み営業:約束なしに会社を訪ねます。訪問できる範囲に相手が集まっているときの方法です。
  • DM(郵送):チラシや手紙を郵送します。紙なので、相手の都合のよいときに読んでもらえます。
  • メール営業:メールで案内を送ります。1通ごとの費用はほとんどかかりませんが、送れる相手に法律の決まりがあります。
  • 問い合わせフォーム営業:相手のWebサイトの問い合わせフォームから案内を送ります。
  • FAX DM:FAXで案内を送ります。受け取る側の用紙を使う点に配慮が要ります。

プル型の主な手法

  • Web広告:検索広告やSNS広告を出します。予算と配信先を自社で決められます。
  • SEO・コンテンツ:SEO(検索結果で上位に表示されるための取り組み)として記事や資料を公開し、検索から見つけてもらいます。
  • SNS:発信を続けて、社名と考え方を知ってもらいます。
  • 展示会:業界の展示会に出展し、来場者と会場で話します。
  • ウェビナー:オンラインセミナーを開き、テーマに関心のある人を集めます。
  • 紹介・パートナー:取引先、士業、販売代理店などから紹介を受けます。
新規開拓の主な手法
1
テレアポ・飛び込み電話や訪問で、相手と直接話す約束を取りにいく
2
DM・FAX紙の案内を届け、相手の都合のよいときに読んでもらう
3
メール・フォーム営業1通の費用は小さいが、送り方のルールに注意する
4
Web広告・SEO検索している相手に、自社を見つけてもらう
5
SNS・ウェビナー発信を続け、テーマに関心を持った人を集める
6
展示会・紹介会場や人のつながりで、信頼のある接点をつくる
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手法ごとの費用感・即効性・向いている会社

主な12の手法を比べました。費用感は同じ件数や期間で比べたときの相対的な目安で、実際の金額は依頼先や規模、内製か外注かで大きく変わります。

手法 型 費用感 即効性 向いている会社
テレアポ プッシュ 中(人件費が中心) 高 相手の数が多く、電話で用件を伝えられる商材
飛び込み営業 プッシュ 中(人件費・移動費) 中 訪問できる地域に相手が集まっている会社
DM(郵送) プッシュ 中(印刷費・郵送料) 中 紙の資料で商材を見てほしい会社
メール営業 プッシュ 低 高 名刺交換などで送ってよい相手がいる会社
問い合わせフォーム営業 プッシュ 低 中 相手を絞り、1社ずつ文面を変えて送れる会社
FAX DM プッシュ 低〜中 中 FAXを日常的に使う相手が多い会社
Web広告 プル 中〜高(予算は自社で設定) 高 検索される悩みや商材名がある会社
SEO・コンテンツ プル 低〜中(制作の手間が中心) 低 専門知識を長く発信し続けられる会社
SNS プル 低(運用の手間が中心) 低 担当者を置いて発信を続けられる会社
展示会 プル 高(出展料・装飾・人員) 中 業界の展示会があり、単価が高い商材
ウェビナー プル 低〜中 中 話せる専門テーマがあり、検討期間が長い商材
紹介・パートナー プル 低〜中(紹介料など) 低〜中 既存のお客様との関係が深く、信頼が重視される商材

ポイント金額の手がかりになる公開情報もあります。郵送のDMは、日本郵便の料金表(2026年10月時点)で定形郵便物が50gまで110円です。ここに印刷費と封入の手間が加わります。Web広告は、たとえばGoogle広告ではキャンペーンごとに1日の平均予算を広告主が決めます(Google 広告ヘルプ、2026年10月時点)。

プッシュ型は「件数」に、プル型は「時間」にコストがかかる

プッシュ型の費用は件数にほぼ比例し、件数を2倍にすれば手間や費用もおおむね2倍になります。電話なら1件ごとの時間が、DMなら1通ごとの郵送料と印刷費がかかります。

プル型は、記事や広告の仕組みを作るまでに時間と手間がかかります。そのかわり、一度できた記事や紹介の関係は、問い合わせが増えても手間がそのまま増えるわけではありません。ただし、広告は止めれば集客も止まります。SEOやSNSは、成果がいつ出るかも読みにくい手法です。

急ぐなら即効性の高い手法から

今月や来月の商談を増やしたいなら、テレアポ、メール、Web広告のように、すぐ反応が分かる手法が候補です。半年後、1年後の問い合わせを増やすには、SEO・コンテンツやウェビナーを並行して始めておきます。

自社に合う手法の選び方

手法の向き不向きは、次の4つの条件でほぼ決まります。

ターゲットになる会社の数

相手が数百社に限られるなら、1社ずつ調べて電話やDM、紹介で当たる方法が合います。相手が全国の中小企業のように数万社に及ぶなら、DMや広告、SEOのように、多くの会社に一度に届く手法が中心になります。

商材の単価

単価が高い商材は、1件の受注で展示会の出展費や訪問の時間をまかなえます。単価が低い商材で同じことをすると、受注しても費用が上回ることがあります。1件の受注に使える営業費用の上限を、先に決めておきます。

検討期間

稟議が必要で検討に数か月かかる商材は、一度の接触では決まりません。ウェビナーや資料、メールで接点を保つ手法と組み合わせます。検討期間が短い商材は、相手が困っているその時期に届くかどうかが成果を左右します。

社内の体制

電話をかける人、記事を書く人、広告を運用する人がいるかで、選べる手法は変わります。営業が1〜2人なら、外注や、発送を任せられるDMのように、社内の手間が少ない方法を混ぜると続けられます。

自社に合う手法の選び方
  1. STEP1
    ターゲットの数を数える商材が合う会社が、何社あるかを出す
  2. STEP2
    単価と検討期間を確かめる1件の受注に使える費用と、決まるまでの期間を見る
  3. STEP3
    社内の体制を見る電話・発送・記事・広告に割ける人と時間を確かめる
  4. STEP4
    2〜3の手法を試して比べる商談化率と1件あたりの費用で、続ける手法を決める
先駆けくん

試すときは、手法ごとに「接触した会社のうち商談になった割合(商談化率)」と「商談のうち受注した割合(受注率)」を記録します。同じ物差しで並べると、続ける手法と止める手法を数字で決められます。DMの反応率の目安はBtoBのDMの反応率で扱っています。

「新設法人」という新しい開拓先

同じ地域・業種で開拓を続けると、リストの会社に一通り当たり終えてしまいます。そこで候補になるのが、設立されたばかりの新設法人です。

東京商工リサーチの調査(2026年5月公表)では、2025年に全国で設立された法人は157,011社でした。統計を開始した2008年以降で最も多い数です。12で割ると、毎月約13,000社が新しく生まれている計算になります。

新設法人は、これから取引先を決めていく会社です。国税庁のタックスアンサー(No.5100、令和8年4月1日現在の法令等)では、法人設立届出書は設立の日以後2か月以内に出すことになっています。設立第1期から青色申告をするなら、承認申請書の期限は、設立の日以後3か月を経過した日と第1期の事業年度終了の日のいずれか早い日の前日です。税務・会計をはじめ、設立直後は決めることが続く時期です。

新設法人の情報は、国税庁の法人番号公表サイトで手に入ります。商号・所在地・法人番号を検索できるほか、日ごとのデータをCSVやXMLでダウンロードできます。アプローチ方法の比較とタイミングは新設法人への営業に、リストの集め方は営業リストの作り方にまとめています。

新設法人にDMを届ける「先駆けくん」

お断り先駆けくんも同封DMを提供しています。向かないケースも含めて書いています。

東京企画合同会社の先駆けくんは、新設法人向けの同封DMサービスです。東京23区・全国で新たに設立された会社に、複数社のチラシを1つの封筒にまとめて毎週発送します。送った会社のリストはサービス上で確認できるので、電話や訪問でのフォローにも使えます。料金は月額30,000円〜(税別)です。

東京23区の新設法人にDMを送った税理士事務所の事例では、商談化率0.42%、受注率20%でした。実際の事例の実績値で、成果を保証するものではありません。

一方で、相手が大企業や設立から年数のたった会社に限られる商材には向きません。同封できるのはA4サイズまでの広告チラシ1枚で、宛名を入れた案内状のような信書にあたるものは入れられません。

新規開拓で気をつけたい法律とマナー

手法によっては、法律で送り方が決められています。個別のケースの判断は、弁護士などの専門家に確認してください。

営業メールは特定電子メール法の対象

広告や宣伝のメールは、原則として、あらかじめ同意した相手にしか送れません(特定電子メール法第3条)。法人あての営業メールも対象です。

総務省のサイトで公開されている同法のパンフレット(2018年7月)によると、例外として、名刺などの書面でメールアドレスを知らせてきた相手、取引関係にある相手、インターネットでアドレスを公表している団体や営業を営む個人には、同意がなくても送れます。ただし、アドレスと一緒に広告メールを拒む旨が公表されていれば送れません。

送るときは、送信者の名称や受信拒否の連絡先などを表示します(第4条)。受信を拒否された相手には、以後送れません。

FAXの広告と特定商取引法

特定商取引法第12条の5は、通信販売のFAX広告を、承諾していない相手に送ることを原則として禁じています。この規定を含め、同法の訪問販売・通信販売・電話勧誘販売の規定は、営業のために結ぶ契約には原則として適用されません(第26条第1項第1号)。

ただし、相手が法人や事業者というだけで一律に外れるわけではありません。電気通信サービス向上推進協議会の資料(2017年10月)は、購入するものが主として個人用・家庭用であれば、原則として規制が適用されるとしています。消費者庁のQ&Aも、取引の種類や事業の準備状況などから総合的に判断するとしています。

断られた相手に連絡を重ねない

法律の対象かどうかにかかわらず、相手に迷惑がられる送り方は会社の評判を下げます。断られた会社は日付と理由を記録し、同じ相手への連絡を重ねないようにします。問い合わせフォームに「営業目的の送信はお断りします」と書いているサイトもあり、その場合は送らないのが無難です。FAXは受け取る側の用紙を使うため、送信停止の連絡先を目立つ位置に書いておきます。

郵送のDMでは、宛名を入れた案内状などが「信書」にあたる場合があります。送り方の注意は信書とDMの違いを参照してください。

よくある質問

BtoBの新規開拓は、プッシュ型とプル型のどちらから始めるべきですか?

今月や来月の商談を増やしたいならプッシュ型、半年以上先の問い合わせを増やしたいならプル型が向いています。プッシュ型で目先の商談をつくりながら、記事や紹介の仕組みを少しずつ育てる、という並行のさせ方もあります。

少人数の会社に向いている新規開拓の方法はありますか?

人手が限られるなら、1件ごとに人の時間がかかる飛び込みやテレアポより、発送を任せられるDMや、予算を決めて出せるWeb広告のほうが続けられます。紹介も、既存のお客様との関係があれば、大きな費用をかけずに始められます。

営業メールは、相手の同意がないと送れませんか?

原則として必要です(特定電子メール法第3条)。例外は、名刺などの書面でアドレスを知らせてきた相手、取引関係にある相手、アドレスを公表している団体などです。広告メールを拒む旨が併せて公表されていれば送れません。

新設法人の情報はどこで調べられますか?

国税庁の法人番号公表サイトで調べられます。商号・所在地・法人番号を検索できるほか、日ごとのデータをダウンロードできます。電話番号は公表される項目に含まれないため、所在地あての郵送や訪問が主な接点になります。

まとめ

  • BtoBの新規開拓は、自社から届けにいくプッシュ型と、見つけてもらうプル型に分かれます。
  • 費用は、プッシュ型では件数に応じて、プル型では仕組みづくりの時間と手間としてかかります。
  • 手法は、ターゲットの数・単価・検討期間・社内の体制で絞り込み、2〜3の手法を試して商談化率で比べます。
  • 営業メールやFAXには法律の決まりがあり、相手の意思に反する送り方は避けます。
  • 既存のリストに当たり終えたら、毎月約13,000社が生まれる新設法人も開拓先の候補になります。

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この記事は、新設法人向けDMサービス「先駆けくん」を運営する東京企画合同会社が書いています。