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BtoBのDMの反応率とは。目安の数字と、反応を上げるポイント

公開日:執筆:東京企画合同会社(先駆けくん運営)
BtoBのDMの反応率とは。目安の数字と、反応を上げるポイント

BtoBのDMの反応率は、「どこまで進んだ割合か」で桁が変わります。日本ダイレクトメール協会の調査(個人あてのDM、2023年版)では、DMを読んだ割合は75.1%、何らかの行動をした割合は19.7%、問い合わせた割合は3.5%でした。一方、先駆けくんの実際の事例では、送った数のうち商談になった割合(商談化率)は0.42%と0.35%です。

法人あてのDMに絞って、公的機関や業界団体が母数を示して公表している反応率は、当メディアが2026年10月に調べた範囲では見つかりませんでした。他社の平均と比べるより、自社の粗利から「1件の受注にいくらまでかけられるか」を出し、必要な商談化率を逆算するほうが、続けるかどうかの判断に使えます。

DMの「反応率」とは。どこを測るかで数字が変わる

「反応率」には決まった定義がありません。開封を反応と呼ぶ人もいれば、問い合わせや商談だけを数える人もいます。同じDMでも、どの段階を数えるかで、数字は数十%から1%未満まで変わります。

DMが受注につながるまでの段階と、それぞれの割合は次のとおりです。

指標 何の割合か 自社で測れるか
開封率 届いたDMのうち、封を開けられたもの 紙のDMでは直接は測れない
閲読率 届いたDMのうち、読まれたもの 調査やアンケートで推し量る
行動率 届いたDMのうち、調べる・問い合わせるなどの行動につながったもの Webへのアクセスなど一部は測れる
問い合わせ率 送った数のうち、問い合わせが来たもの QRコード・専用URL・電話で測れる
商談化率 送った数のうち、商談になったもの 営業の記録で測れる
受注率 商談のうち、受注したもの 営業の記録で測れる
DMが受注につながるまでの段階
  1. STEP1
    届く宛先に届く。宛先不明で戻ってくる分もある
  2. STEP2
    開封封を開けて中を見る。紙のDMでは自動で数えられない
  3. STEP3
    読む自分に関係があるかを判断する(閲読率)
  4. STEP4
    問い合わせQRコード・専用URL・電話などで連絡が来る
  5. STEP5
    商談打ち合わせや提案の場が決まる(商談化率)
  6. STEP6
    受注契約に至る(受注率)。ここまでで採算を見る
先駆けくん

開封率と閲読率は、送った側が直接数えることができません。紙のDMには、メールのように開封を自動で記録する仕組みがないためです。自社で確実に数えられるのは、問い合わせから先の数字です。送った数の中には宛先不明で戻ってくるものもあるので、戻ってきた数も記録しておくと、実際に届いた数をつかめます。

ポイント他社の数字や調査と比べるときは、「何を分母にした、どの段階の割合か」をそろえます。開封率と商談化率を並べても、比べたことにはなりません。

調査と事例で見るDMの反応率の目安

日本ダイレクトメール協会の調査(個人あてのDM)

DMの反応を毎年調べている代表的な調査に、日本ダイレクトメール協会の「DMメディア実態調査」があります。総務省のウェブサイトに掲載されている同協会の資料「DMメディアの現状」(2024年9月25日)に、2023年版と2022年版の結果が載っています。結果は同協会の日記調査によるもので、数字は本人あてのDMの通数をもとにした割合です。

項目 2023年(n=1,076) 2022年(n=1,264)
読んだ(閲読率) 75.1% 75.4%
何らかの行動をした(行動喚起率) 19.7% 19.3%
うち ネットで調べた 10.0% 8.4%
うち 問い合わせた 3.5% 4.9%
うち 購入・利用した 2.0% 3.0%

※出典:日本ダイレクトメール協会「DMメディアの現状」(2024年9月25日、総務省ウェブサイト掲載)。行動は複数回答。

2022年と2023年を比べると、読まれる割合は7割台、行動につながる割合は2割前後で、大きくは変わっていません。一方、「問い合わせた」は4.9%から3.5%に下がっており、行動の中身は年によって動きます。

ただし、どれも個人に届くDMの数字です。会社あてに届き、担当者が業務の中で目を通すBtoBのDMとは、受け取る人も読む場面も違います。そのまま自社の目標にはできません。

BtoBに絞った信頼できる数字は見当たらない

法人あてのDMについて、公的機関や業界団体が母数を示して公表している反応率は、当メディアが2026年10月に調べた範囲では見つかりませんでした。ネット上には「BtoBのDMの反応率は○%」という記述もありますが、出典や母数、どの段階の割合かが書かれていないものもあります。目標に使う前に、この3点を確かめてください。

先駆けくんの事例:商談化率と受注率

参考として、新設法人向けDMサービス「先駆けくん」の実際の事例を紹介します。どちらも、新規顧客の獲得に悩んでいた会社です。

利用した会社 プラン 商談化率(送った数のうち商談になった割合) 受注率(商談のうち受注した割合)
税理士事務所 23区DMプラン 0.42% 20%
バックオフィスSaaS 全国DMプラン 0.35% 16%
先駆けくんの事例の商談化率
0.42%
税理士事務所×23区DMプラン(受注率20%)
0.35%
バックオフィスSaaS×全国DMプラン(受注率16%)
出典:先駆けくんの実際の事例の実績値。成果を保証するものではありません先駆けくん

いずれも実際の事例の実績値で、成果を保証するものではありません。商材、チラシの内容、送るエリアによって数字は変わります。先駆けくんは複数社のチラシを1つの封筒で送る同封DMなので、自社だけの封筒で送るDMと同じ結果になるとも限りません。

調査の「問い合わせた3.5%」と事例の「商談化率0.42%」は、受け取る相手(個人か会社か)も、数えている段階(問い合わせか商談か)も違います。並べて高い・低いを論じるより、自社で同じ段階の数字を記録して比べるほうが役に立ちます。

目安より「1受注にいくらかけられるか」で考える

BtoBの商材は、単価も、1件の受注から得られる粗利も、会社ごとに大きく違います。同じ商談化率でも、採算が合う会社と合わない会社があります。そこで、他社の平均を目標にするのではなく、自社の採算から必要な反応率を逆算します。

基本の計算式

  • 1商談あたりの費用=DMにかかった費用の合計÷商談の数(1通あたりの費用÷商談化率と同じ)
  • 1受注あたりの費用=1商談あたりの費用÷受注率
  • 必要な商談化率=1通あたりの費用÷1商談にかけられる上限

計算例

次の数字は、計算の流れを示すための仮の値です。実際の費用や成果を示すものではありません。

項目 考え方 例(仮の値)
1件の受注で得られる粗利 毎月の売上が続く商材は、1年分など期間を決めて見積もる 10万円
1受注にかけられる上限 粗利の範囲で決める 10万円
受注率 過去の商談の実績から 20%
1商談にかけられる上限 10万円×20% 2万円
1通あたりの費用 発送・封筒・印刷・リストの合計÷通数 100円
必要な商談化率 100円÷2万円 0.5%

この例では、送った数の0.5%以上が商談になれば、1受注あたりの費用が粗利の範囲に収まります。送った後は、実際の商談化率がこの線を上回っているかを見て、続けるか、送り先やチラシを直すかを決めます。

何件受注できるかを先に見込むより、採算が合う商談化率の線を先に決めておくほうが、結果を見たときに迷いません。1通あたりの費用の内訳と発送方法ごとの相場は、DMの費用相場の記事で、先駆けくんの料金に当てはめた計算とあわせて紹介しています。

BtoBのDMの反応を上げる7つのポイント

反応を上げる工夫は、送り先、チラシの中身、問い合わせの導線、送った後のフォローと改善に分けて考えると整理できます。

1. 送り先とタイミングを合わせる

チラシの出来より先に、届く相手がその商材を必要としているかを確かめます。業種や規模、所在地が合わない会社に送った分は、費用だけがかかります。

時期も反応を左右します。たとえば設立したばかりの会社は、税理士、会計ソフト、通信回線、保険などをこれから選ぶ段階にあります。必要になる時期に届けば、読まれる理由が生まれます。新設法人に届ける方法の比べ方は、新設法人への営業の記事で扱っています。

2. 申し込む理由(オファー)を用意する

チラシを読んで興味を持っても、問い合わせる理由がなければ行動は後回しになります。料金表、導入事例集、チェックシート、初回の診断など、問い合わせると何が手に入るのかを書きます。期限を書いておくと、いつまでに動けばよいかが伝わります。

3. 1枚で伝わる構成にする

会社あてのDMは、ほかの郵便物と一緒に届きます。1面目の上部で「誰の、どんな困りごとを、どう解決するか」を伝え、同じ面に料金や導入までの流れの目安、問い合わせ方法を載せます。専門用語は減らし、文字を詰め込みすぎないようにします。

同封DMには、宛名を入れた案内状など信書にあたるものは入れられません。宛名がなくても、見出しと特典で「自社に関係のある話だ」と伝えることはできます。送れるものの線引きは、信書とDMの違いで説明しています。

4. 封筒で開けてもらう

自社だけで送るDMなら、封筒も工夫できます。中身が見える透明な封筒にする、封筒の表に用件を一言書くなど、開ける前に何の郵便か分かるようにします。同封DMでは封筒を運営会社が用意するため、チラシの1面目が封筒の役割を担います。しくみの違いは同封DMとはの記事にまとめています。

5. 問い合わせの導線を分ける(QR・専用URL・UTM)

反応を数えるには、どのDMから来た問い合わせかを見分ける仕組みが要ります。

  • QRコード:スマートフォンで読み取って、そのままページを開いてもらう
  • DM専用のURL:DMを見た人だけが訪れるページを用意する
  • UTMパラメータ:URLの末尾に付ける目印。Googleアナリティクスのヘルプでは、utm_source(参照元)、utm_medium(媒体)、utm_campaign(キャンペーン名)の3つは必須とされています(2026年10月確認)
  • フォームの質問:「何をご覧になりましたか」を選べるようにする

QRコードにUTMを付けたURLを入れておくと、DMからのアクセスと問い合わせを分けて数えられます。チラシの版ごとにutm_contentの値を変えておけば、どの版の反応がよかったかも比べられます。

6. 届いたころに電話でフォローする

送った会社のリストが手元にあれば、DMが届いたころに電話をかけられます。「先日お送りしたご案内はご覧いただけましたか」と切り出せるので、前置きのない電話より用件を伝えるきっかけがあります。先駆けくんでは、送った会社のリスト(会社名・所在地・法人番号)をサービス上で確認でき、CSVでも出力できます。

7. 小さくテストして直す

一度に変えるのは1か所にします。見出し、オファー、導線を同時に変えると、何が効いたのか分かりません。送付数、問い合わせ、商談、受注を毎回同じ形で記録し、前回と比べます。

1%を下回る数字は、数件の違いで大きく動きます。たとえば1,000通送って商談が4件なら0.4%、5件なら0.5%です。1回の結果だけで判断せず、何回か続けた合計で見ます。チラシを作るときは、次の点を確かめてから送ります。

チラシを作るときの確認ポイント
中身
  • 1面目で誰のどんな困りごとか分かる
  • 問い合わせると何が手に入るか書いた
  • 料金や導入までの流れの目安を載せた
導線と記録
  • QRコードとDM専用のURLを載せた
  • URLにUTMを付け、版ごとに値を変えた
  • 送付数・問い合わせ・商談・受注を記録する
送る前に
  • 宛名入りの案内状など信書が入っていない
  • 送り先が商材に合っているか確かめた
一度に変えるのは1か所。記録を前回と比べて直します
先駆けくん

よくある質問

BtoBのDMの反応率は何%くらいが普通ですか?

法人あてのDMに絞った、公的機関や業界団体による信頼できる平均値は見当たりません。個人あてのDMでは、日本ダイレクトメール協会の2023年版の調査で、読んだ割合が75.1%、問い合わせた割合が3.5%です。BtoBでは、他社の平均より、自社の粗利から逆算した商談化率を目標にするほうが判断に使えます。

DMの開封率はどうやって測りますか?

紙のDMは、メールのように開封を自動で記録できません。問い合わせてきた会社に何を見たかを聞く、送り先の一部に電話で確かめるといった方法で推し量ります。自社で確実に数えられるのは、問い合わせ、商談、受注の数です。

同封DMと自社だけで送るDMで、反応率は変わりますか?

両者の反応率を同じ条件で比べた公的な調査は、当メディアが調べた範囲では見つかりませんでした。同封DMはほかの会社のチラシと並んで届く一方、送料を複数社で分け合うぶん1通あたりの費用は小さくなります。反応率だけでなく、1商談・1受注あたりの費用で比べてください。

反応がなかったときは、何から見直せばよいですか?

まず送り先が商材に合っているかを確かめ、次にオファー、その次にチラシの見せ方と導線を見直します。問い合わせはあるのに商談にならない場合は、折り返しの速さや電話での説明など、DMより後の対応を見直します。変えるのは1回に1か所にして、記録を比べてください。

まとめ

DMの反応率は、開封・閲読・行動・問い合わせ・商談・受注のどこを測るかで、数十%から1%未満まで変わります。日本ダイレクトメール協会の2023年版の調査(個人あてのDM)では、読んだ割合は75.1%、問い合わせた割合は3.5%でしたが、BtoBに絞った信頼できる平均値は見当たりません。目標は他社の平均ではなく、1受注にかけられる費用から逆算した商談化率で決めるのがおすすめです。反応を上げるには、送り先とタイミング、オファー、1枚で伝わる構成、導線、フォローの電話を見直し、1か所ずつテストして直します。

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この記事は、新設法人向けDMサービス「先駆けくん」を運営する東京企画合同会社が書いています。