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税理士の新規顧問先の獲得方法。紹介・Web・DMの比較と、新設法人を狙う理由

公開日:執筆:東京企画合同会社(先駆けくん運営)
税理士の新規顧問先の獲得方法。紹介・Web・DMの比較と、新設法人を狙う理由

税理士の新規顧問先は、既存の顧問先や金融機関・他士業からの紹介が中心です。ただ、紹介は時期も件数も事務所の側では決められません。そこで、税理士紹介サービス、ホームページ・SEO・MEO、セミナー、DMを組み合わせて、自分から接点をつくる事務所もあります。

なかでも設立したばかりの会社は、まだ顧問税理士を決めていないことがあります。設立後は、2か月以内の法人設立届出書をはじめ、税務署への届出が続きます。この届出の期限は、会社が税理士を探すきっかけの一つになります。

税理士業界の状況。登録者は8万2千人あまり

日本税理士会連合会によると、2026年9月末の税理士登録者数は82,682人です。税理士法人の届出数は、主たる事務所が5,346、従たる事務所が3,177です。

税理士会別では、東京税理士会が24,841人で、全国の約3割を占めます(2026年9月末、日本税理士会連合会)。都内では、同じ地域で顧問先を探す事務所がそれだけ多いということです。

紹介を待つだけでなく、どの方法で新しい会社と出会うかを事務所として決めておくと、紹介が少ない時期にも打てる手が残ります。

顧問先を増やす主な方法と比較

TKCが2019年1〜3月に、TKC会員事務所の税理士・会計士1,195人を対象に行ったアンケートがあります。行っている広報・広告活動は「ホームページの開設」が80%で最も多く、「関与先からの紹介促進」が45%、「金融機関との交流」が41%でした。最も費用対効果が高い活動としては、「ホームページの開設」と「関与先からの紹介促進」が、どちらも30%程度で上位2つを占めています。

紹介(既存の顧問先・金融機関・他士業)

紹介元は、主に3つです。既存の顧問先、融資の相談を受ける金融機関、会社設立の登記などを扱う司法書士や、労務を扱う社会保険労務士などの他士業です。紹介者の信頼を引き継いで会えるのが強みです。一方で、いつ・何件来るかは紹介者しだいで、事務所の側で増やす量を決めることはできません。

税理士紹介サービス

税理士を探している会社と、登録している税理士をつなぐサービスです。依頼者は無料で使え、税理士の側が費用を払うしくみが見られます。

たとえば税理士ドットコムは、依頼者からは料金を受け取らず、登録税理士からのシステム利用料で運営していると案内しています。ベンチャーサポート税理士法人が税理士事務所向けに公開している顧客紹介サービスは完全成果報酬で、紹介料は初年度の年間顧問料(決算料等を含む)の40%、スポット業務は20%です。顧問契約から3か月以内に解約になったときは、紹介料の70%を返金するとしています(いずれも2026年10月時点の公式サイト)。

紹介料が初年度の報酬にかかる場合は、1年目の利益が小さくなります。2年目以降も契約が続くかどうかで、採算が変わります。

ホームページ・SEO・MEO

SEOは検索結果で上位に表示されるための取り組み、MEOはGoogleマップでの表示を整える取り組みです。税理士を探している人に、自分で見つけてもらえるのが強みです。上位に表示されるまでには時間がかかることがあり、同じ地域の事務所とも検索結果で並びます。

セミナー

単独で開くほか、金融機関や商工会議所などと共催する形もあります。専門性を直接伝えられる一方、テーマ選びと参加者集めに手間がかかります。

DM

届ける相手と時期を、事務所の側で選べるのが特徴です。費用は送る数に応じて増え、反応の数は送る数とチラシの中身に左右されます。反応率の目安や上げ方は、BtoBのDMの反応率で説明しています。

方法 費用のかかり方 強み 注意点
紹介(顧問先・金融機関・他士業) 主に関係づくりの時間 紹介者の信頼を引き継いで会える 時期と件数を事務所で決められない
税理士紹介サービス 成果報酬やシステム利用料など、サービスごとに異なる 税理士を探している会社と会える 初年度の報酬の一部が紹介料になる例がある
ホームページ・SEO・MEO 制作費と運用の手間 探している人に見つけてもらえる 上位に出るまで時間がかかることがある
セミナー 会場費と集客の手間 専門性を直接伝えられる 参加者を集める手間がかかる
DM 印刷・発送費(送る数に応じて増える) 届ける相手と時期を選べる 反応は送る数と中身に左右される
顧問先を増やす主な方法
1
紹介顧問先・金融機関・他士業から。紹介者の信頼を引き継いで会える
2
税理士紹介サービス探している会社と会える。成果報酬などの費用がかかる
3
ホームページ・SEO・MEO検索や地図で見つけてもらう。上位に出るまで時間がかかることも
4
セミナー専門性を直接伝えられる。参加者を集める手間がかかる
5
DM届ける相手と時期を選べる。費用は送る数に応じて増える
先駆けくん

新設法人を狙う理由

設立直後は、顧問税理士がまだ決まっていないことがある

東京商工リサーチの調査(2026年5月公表)によると、2025年に全国で新たに設立された法人は157,011社でした。前年より1.9%増え、2008年に統計を取り始めてから最も多い数です。

設立したばかりの会社は、まだ一度も決算や申告を迎えていません。顧問税理士を決める時期は会社によって違い、設立前から決めている会社もあれば、届出や最初の決算が近づいてから探す会社もあります。すでに顧問税理士がいる会社に乗り換えを勧めるのに比べ、まだ決めていない会社には、最初の相談先として話を聞いてもらえる余地があります。

設立後の届出と期限が、税理士を探すきっかけになる

法人を設立すると、税務署への届出が続きます。国税庁の「暮らしの税情報(令和8年度版)」に載っている主な届出と期限は次のとおりです。

届出 提出期限
法人設立届出書(定款等の写しを添付) 設立の日以後2か月以内
青色申告の承認申請書 設立の日以後3か月を経過した日と、最初の事業年度終了の日のうち、いずれか早い日の前日まで
給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書 給与を払う事務所等を設けてから1か月以内
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書 随時(給与の支給人員が常時10人未満の場合)
適格請求書発行事業者の登録申請書(設立時から登録を受ける場合) 最初の事業年度の終了の日まで
棚卸資産の評価方法・減価償却資産の償却方法の届出書 最初の事業年度の確定申告書の提出期限まで

期限が土日祝日にあたるときは、翌日が期限になります(適格請求書発行事業者の登録申請書を除く)。税務署のほか、地方税の届出もあります。東京都の場合は、事業を開始した日から15日以内に、法人設立・設置届出書を所管の都税事務所などへ出すよう案内されています(東京都主税局)。

設立後の主な税務の届出と期限
  1. 事業開始から
    15日
    法人設立・設置届出書(東京都)東京都の場合。所管の都税事務所・都税支所・支庁へ出す
  2. 開設から
    1か月
    給与支払事務所等の開設届出書役員や従業員に給与を払う場合に、税務署へ出す
  3. 設立から
    2か月
    法人設立届出書定款等の写しを添えて、納税地の税務署へ出す
  4. 設立から
    3か月
    青色申告の承認申請書最初の事業年度が先に終わるときは、その終了日の前日まで
  5. 1期目の末
    まで
    インボイスの登録申請書設立時から適格請求書発行事業者の登録を受ける場合
  6. 申告期限
    まで
    棚卸資産・減価償却の方法の届出書最初の事業年度の確定申告書の提出期限まで
出典:国税庁「暮らしの税情報(令和8年度版)」、東京都主税局(2026年10月時点)先駆けくん

ポイント設立から3か月以内に、届出の期限がいくつも重なります。書類の名前や期限を調べるうちに、「誰に相談すればよいか」を考え始める会社もあります。

新設法人への営業全体のアプローチ方法とタイミングは、新設法人への営業で比べています。

DMを使うときのポイント

届出の期限に合わせて訴求する

チラシに、設立後の届出とその期限を一覧で載せておくと、受け取った会社は自社の状況に当てはめて読めます。そのうえで、事務所が手伝える範囲(届出の作成、記帳、決算・申告など)を並べます。税務署への届出の期限は全国共通のため、どの地域の会社に送っても同じ内容で伝わります。

料金を分かりやすく示す

設立したばかりの会社は、税理士に何を頼むといくらかかるのかを、まだ知らないことがあります。月々の顧問料、決算料、記帳代行の有無など、料金の内訳を書いておくと、問い合わせる前に検討できます。「月額○円〜」と書くときは、その金額に含まれる範囲と条件も添えます。

税理士の広告のルールを確かめる

税理士の広告については、各税理士会が規定を定めています。たとえば近畿税理士会の公開資料では、「会員の業務の広告に関する規程」第3条が、会員ができない広告として次の6つを挙げています。

  • 事実に合致していない広告
  • 誤導又は誤認のおそれのある広告
  • 誇大又は過度な期待を抱かせる広告
  • 特定の会員又は会員の事務所と比較した広告
  • 法令又は日本税理士会連合会若しくは本会の会則及び規則に違反する広告
  • 税理士の品位又は信用を損なうおそれのある広告

この資料には日付の記載がありません。所属する税理士会の最新の規定を、チラシを作る前に確認してください。

届いた後のフォローまで決めておく

DMは、送ったあとに電話や訪問で連絡を取ると、反応がなかった会社とも話す機会が生まれます。どの会社に送ったかを控えておき、届出の期限が近づく時期に合わせて連絡する、といった段取りを決めておきます。

先駆けくんの事例と、向かないケース

お断り先駆けくんも同封DMを提供しています。向かないケースも含めて書いています。

新設法人向けDMサービス「先駆けくん」は、新たに設立された会社に、複数社のチラシを1つの封筒にまとめて毎週発送する同封DMです。絞り込みの指定がなければ、東京23区で月約3,750社に届けます(2025年の東京23区の新設法人数44,975社〔帝国データバンク〕を12で割った月平均。月によって変わります)。「合同会社は除く」「バーチャルオフィスの住所は除く」といった絞り込みもでき、絞り込んだ分だけ送付数は減ります。送った会社のリスト(会社名・所在地・法人番号)はサービス上で確認でき、フォローの電話や訪問に使えます。料金は月額30,000円〜(税別)です。

新規の顧問先の獲得に悩んでいた税理士事務所が、23区DMプランを使った事例では、商談化率が0.42%、受注率が20%でした。実際の事例の実績値で、成果を保証するものではありません。

税理士事務所×23区DMプランの事例
0.42%
商談化率
20%
受注率
約3,750社
東京23区の月の送付先の目安
出典:先駆けくんの事例の実績値(成果を保証するものではありません)。送付先は2025年の東京23区の新設法人数44,975社(帝国データバンク)を12で割った月平均先駆けくん

一方で、向かないケースもあります。個人の確定申告や相続の相談が中心で、法人の顧問を増やす予定がない事務所。新設法人向けの料金やサービス内容をまだ決めていない事務所。届いたDMを見て問い合わせてきた会社に、すぐ対応できる体制がない場合も、効果を活かしきれません。複数社のチラシと同じ封筒で届く形が自社に合うかどうかは、同封DM(共同DM)とはを参考にしてください。

よくある質問

新設法人にDMを送るなら、設立からどのくらいの時期がよいですか?

届出の期限から考えると、法人設立届出書(設立の日以後2か月以内)や青色申告の承認申請書(原則として設立から3か月を経過した日の前日まで)の期限より前に届くのが望ましい時期です。期限が過ぎたあとも、最初の決算・申告までは税理士を探す会社があります。

税理士紹介サービスの手数料はどのくらいですか?

サービスごとに異なります。公開されている例では、ベンチャーサポート税理士法人の顧客紹介サービスが、初年度の年間顧問料(決算料等を含む)の40%、スポット業務は20%です(2026年10月時点)。税理士ドットコムのように、登録税理士からのシステム利用料で運営していると案内しているサービスもあります。

税理士がDMで広告を出してもよいのですか?

近畿税理士会の公開資料では、同会の綱紀規則第24条が、会の定めに反する場合を除いて会員は広告できるとしています。そのうえで「会員の業務の広告に関する規程」第3条が、事実に合致していない広告や、特定の会員と比較した広告などを、してはいけない広告として挙げています。個別の判断は、所属する税理士会に確認してください。

DMの反応はどのくらい見込めばよいですか?

商材、送り先、チラシの中身によって変わるため、一律の目安は示しにくいものです。先駆けくんの事例では、税理士事務所×23区DMプランで商談化率0.42%、受注率20%でした。実際の事例の実績値で、成果を保証するものではありません。

まとめ

税理士の顧問先獲得は紹介が中心ですが、時期と件数は事務所の側で決められません。税理士紹介サービス、ホームページ・SEO・MEO、セミナー、DMは、それぞれ費用のかかり方と強みが違います。新設法人は、2025年に全国で157,011社が設立され、設立後3か月ほどの間に税務の届出の期限が重なります。DMを使うなら、届出の期限に合わせた訴求と分かりやすい料金表示を用意し、所属する税理士会の広告の規定も確認してください。

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この記事は、新設法人向けDMサービス「先駆けくん」を運営する東京企画合同会社が書いています。